【実施報告】運動能力能力テストを通してアフリカのアスリートや子どもたちと交流 フットサルフェスタ2021で「アフリカチャレンジ」を開催

A-GOALやCHEZAなどアフリカのスポーツにかかわる9団体は2021年12月18日・19日、神戸で行われたフットサル大会「フットサルフェスタ2021」のサイドイベントとして、身体能力テスト「アフリカチャレンジ」を開催しました。アフリカチャレンジとは、参加者が5つの身体能力テストを行い、アフリカのサッカー選手の記録に挑戦するというもの。CHEZAの共同代表、雨宮知子さんは「アフリカと聞くと貧困や紛争といった暗い話になることが多い。一緒にスポーツを競うことにより楽しいイメージを持ってもらいたい」とアフリカチャレンジの意義を語ります。

アジリティテストに挑戦する選手

100人以上がアフリカのサッカー選手に挑戦!

アフリカチャレンジの測定種目は5つ。俊敏性を測るプロアジリティ、長座体前屈、握力、垂直跳び、そしてプランクのタイムトライアルです。

参加者が競う相手は、本田圭佑がウガンダでオーナーを務めるSOLTILOブライトスターズの選手たち。SOLTILOとJICAウガンダの協力のもと、ブライトスターズの3人の選手に事前に身体能力テストを受けてもらいました。

長座体前屈をするSOLTILOブライトスターズの選手

アフリカチャレンジに参加したのは100人以上。フットサルフェスタは民間主催のフットサル大会としては国内最大で、出場したチームは2日間で計41チームもあります。サイドイベントであるアフリカチャレンジにも幅広い年齢層の選手やコーチ、保護者など100名以上が参加しました。

子どもたちは友達と競い合い、コーチたちも自分の選手に負けないようハッスルしました。測定の記録と順位はホワイトボードに随時更新されていきます。親御さんは自分の子どもの名前が載ると歓声を上げ、写真を撮っていました。

アフリカグッズが並べられた測定会場
ラウディ株式会社より参加者全員にケニアの茶葉で作られた「天空の紫茶」が贈られました

ウガンダやケニアの子どもたちとのオンライン競争

アフリカチャレンジの目的は、体力測定を通して参加者がアフリカと繋がること。そこで18日・19日の午後には、オンラインでウガンダやケニアの子どもたちとのプランク競争も行いました。

今回、ウガンダ側でアフリカチャレンジに参加してくれたのは、ユースサッカークラブ「ウガンダエンパワーズ」の子どもたち。このクラブは同志社大学4回生の濵野大志さんが今年の8月にウガンダ、ルウェンゴで設立したサッカークラブです。

日本側とウガンダ側、それぞれ英語で自己紹介をし、測定スタート。汗を流しながらプランク姿勢を続ける子どもたち。声援を送る親やコーチ。モニター越しにウガンダの子どもたちも真剣なまなざしでプランクをしていました。一人、また一人と力尽きる中、最後に残ったのはウガンダの子ども。みんなから拍手を送られうれしそうな笑顔を見せてくれました。

A-GOAL代表の岸卓巨さんは「多くの子どもがアフリカチャレンジに参加してくれて、アフリカとのつながりを感じることができたのではないか」と手ごたえを語ります。

フットサルフェスタ2021の運営委員で、特定NPO法人神戸アスリートタウンクラブ理事長の本田克己さんも「25年目の節目の大会で、フットサルコミュニティをアフリカにも広げることができた」と胸を張ります。

スマホ越しに交流する日本とウガンダの子どもたち

日本全国のスポーツイベントで開催予定

アフリカのことを伝えたいと当日手伝いをしてくれた人がいます。関西の大学院に通うザンビア人のフライデー・モーヤさんです。フライデーさんは2日間、プロアジリティの測定をしました。

子どもたちはフライデーさんの説明を注意深く聞き、全力でコーンを駆け抜けました。中にはコーンに触れることができず、もう一度チャレンジしたいとフライデーさんに頼み込む子も。

「アフリカには54カ国あり、さまざまな文化がある。こういったイベントを通して多くの人にアフリカのことを伝えたい」とフライデーさんは話します。

A-GOALとCHEZAは今後、フットサルフェスタだけでなく日本全国の様々なスポーツイベントでアフリカチャレンジを開催したいと考えています。

高記録をバックに写真を撮る子どもたちとフライデーさん